【監査法人への就職活動】監査法人を選ぼう!-商社編-

監査法人を選ぼう-商社編-

さて、今回も受験生に人気のある分野として商社を切り口に記事を書いてみたいと思います。
ぜひ、監査法人選びの一助となればうれしいです。

商社、商社の監査とは

商社は、いわゆる専門商社と総合商社に分かれますが、今回は総合商社に焦点を当てますね。

やはり、いずれの企業もとんでもない規模の業績を誇る歴史ある企業グループであり、さまざまな事業を展開していることが魅力です。
私の友人でも商社マンはいますが、食品から燃料、日用品、様々な材料など部署によってやっていることが全く違うようです。

また、7大商社に関しての説明は以下に引用記載をしていますが、商社マンたちにインタビューしたところ、以下の書籍を読んで就活していたとのことだったので、監査法人の就活についても使えるかもしれません。

(正直、表紙はアレですが、私も新規業種の監査に行く際などはこのシリーズを買っています。中身は大変しっかりしてます。)

監査としてはやはりIFRS導入企業が殆どなので、IFRSの知識、そして国際展開をしている企業の監査として英語力がかなり要される印象です。

(私は商社監査はしていないので、あくまでも今回は情報のまとめです。詳しいことは実際に就活に行ってリクルータの皆さんに聞いてみてくださいね。)

分析の前提

さて、分析の前提です。
今回は、

総合商社+売上/利益の規模

という観点で切り口を設定しています。また、総合商社としての対象はいわゆる「7大商社」と呼ばれる総合商社を対象にしています。

7大商社とは・・・

日本の7大商社と呼ばれている具体的な企業としては、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商、双日です。これら7大商社が日本のビジネスを引っ張っているといっても過言ではありません。総合商社といっても、それぞれに得意な商材はあります。例えば三菱商事は環境インフラ・エネルギー事業・金属などの商材を得意としていますが、三井物産は金属・機械インフラ・生活産業分野に力を入れています。

就活の未来さん(https://shukatsu-mirai.com/archives/68918)から引用させていただきました。

では、まず、以下でPLの要約を確認し、7大商社の業績を俯瞰することから始めましょう。

各PLの要約

最新の有価証券報告書から、PLの要約を抽出しました。いずれも連結単位、単位はすべて百万円単位です。

2019年3月期-7大商社のPL比較-(単位:百万円)

会社名三菱商事㈱伊藤忠商事㈱丸紅㈱豊田通商㈱住友商事㈱三井物産㈱双日㈱
決算期2019年3月2019年3月2019年3月2019年3月2019年3月2019年3月2019年3月
売上高16,103,76311,600,4857,401,2566,762,7025,339,2386,957,5241,856,190
売上原価14,115,95210,036,7136,671,5816,124,2744,416,0456,119,0571,615,234
売上総利益1,987,8111,563,772729,675638,428923,193838,467240,956
販管費1,403,3221,193,301556,666420,657647,55356,6291173,433
営業利益584,489370,471173,009217,771275,640272,17667,523
営外収益356,085389,586167,08141,027170,396409,07440,174
営外費用69,14854,38846,80727,03340,53580,11615,290
経常利益871,426705,669293,283231,765405,501601,13492,407
特別利益44,05810,73413,3391,9476,08329,02314,916
特別損失63,67121,02017,8034,5217,56745,81912,440
税前利益85,1813695,383288,819229,191404,017584,33894,883
法人税等206,029149,69449,53574,44066,230152,57519,662
当期純利益645,784545,689239,284154,753337,787431,76375,219
親会社株主利益590,737500,523230,891132,622320,523414,21570,419
非支配株主利益55,04745,1668,39322,13017,264175,484,799

売上規模としては、三菱商事が圧倒的第1位です。順当に利益規模でも第1位ですね。

次いで伊藤忠商事が来ます、売上規模・利益規模ともに2位です。

売上の3番手は丸紅、ただし利益規模としては4番手なので留意して読んでみてください。

売上順総合商社担当監査法人

では、以下でそれぞれの商社に関与している監査法人を記載していきます。

第1位:三菱商事

売上:16.1兆円

当期純利益:6,457億円

監査法人:トーマツ

第2位:伊藤忠商事

売上:11.6兆円

当期純利益:5,456億円

監査法人:トーマツ

第3位:丸紅

売上:7.4兆円

当期純利益:2,392億円

監査法人:EY新日本

第4位:三井物産

売上:6.9兆円

当期純利益:4,317億円

監査法人:トーマツ

第5位:豊田通商

売上:6.7兆円

当期純利益:1,547億円

監査法人:PwCあらた

第6位:住友商事

売上:5.3兆円

当期純利益:3,377億円

監査法人:あずさ

第7位:双日

売上:1.8兆円

当期純利益:752億円

監査法人:あずさ

まとめ

とりあえず、今回のまとめは以上です。
7大商社のうち、3社がトーマツという結果になりました。
また、あずさが2番手で2社、あらた・新日本は1社ずつということなので、トーマツが商社の監査としては、かなり強そうですね。

 

売上規模や利益規模別の商社の数値は参考になるかなと思うので、ぜひ確認してみてください。
また、是非、以上を参考に就活を進めていってくださると幸いです。

 

なお、私自身、商社の監査を担当したことはありませんので、詳しいことはさらに有報などを見て自分で調べ、前提知識を持った状態で実際に職員に質問をしてみてください。
(下調べ→質問は監査の基本かもです)
POINT・7大商社のうち、3社がトーマツ(売上規模:1位、2位、4位を担当)
・あずさが2社、あらた・新日本が1社ずつ

記事の紹介

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