IPOに関与するなら読んでて当然?しかも無料?「新規上場ガイドブック」

こんにちは、会計士KOです。

今回は、IPOに関与するなら絶対に読んでおくべき本を紹介したいと思います。

何冊かお勧めしたい本があるのですが、今回はそのうち、最初として読むべき本を記事にしています。

 

ご紹介する本は、なんとPDF版であれば無料で公開されています。

そして情報価値としては一番信頼がおけるものではないでしょうか。

なんていっても、

上場を審査する東京証券取引所そのもの

が出しているものですからね。

これが信頼できないなら、何も信頼できないですよね。。。

 

以下では、ざっくりとその内容などに触れていきたいと思います。

なお、タブレットを持っている人がいれば特に問題はありませんが、タブレットなどがない方はブラウザや印刷して読んでみてくださいね。

いろんな発見や学びがあるはずです。

また、書籍として購入もできますが、正直、PDFも便利だしいらないのでは・・・と思ってしまいます。

対象読者と記載されている内容のまとめ

さて、この本の対象読者は、

IPOに関与する全ての人間

といっていいかもしれません。

もちろん、会計士だけではなく、経理や取締役、経営者等すべての人に目を通してもらう価値はあると思います。

ざっくりと、内容をまとめると以下の通りです。

内容のまとめ

★上場市場ごとにガイドブックは分かれています

★東証が出している公式のIPOに関する本

★無料

★基本的には上場を狙っている市場のガイドブックを読むべき

★特に市場には拘らず、ざっくり内容を掴みたいのであればマザーズのものを読みましょう

 

新規上場ハンドブックとは

新規上場ガイドブックは、東京証券取引所が公開している以下のような本で、毎年更新された情報が提供されています。

最新版は2019年6月に出版された、2019年版となっています。

東京証券取引所HPより引用

東京証券取引所では、毎年、上場を検討されている企業や関係者に向けて取引所の上場審査の考え方や手続きを解説した新規上場ガイドブックを毎年発刊しています。

今回はマザーズ編に関する内容を前提として以下、内容を記載してみます。

 

上場の意義

題目の通り、上場の意義が記載されています。

株式上場をすると、どのようなメリットがあるのか、そして株式上場をすることによって発生するデメリットやコストは何かということが記載されていますね。

そのうちの1つは、なんといっても創業者利益の実現です。自社の株式を市場で価値のあるものとして保有することが出来るのですから、上場した瞬間に一気に億万長者という例はたくさんありますよね。

 

 新規上場の仕組み

株式市場について俯瞰したうえで、新規上場を行うにはどのようにすればよいか?という点について記載されています。

そもそも株などに興味がない人であれば、東証一部、東証二部、マザーズなどといった言葉すらイメージがわかないのでしょうか。

東証では、市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ及び TOKYO PRO Market の 5つの市場があり、それぞれの意義について記載が為されています。

 

上場にかかわる関係者とその役割

証券会社や監査法人というIPOには欠かせない役回りについてザックリとその機能が記載されています。

証券会社は何をしているの?監査法人は何を見るの?という点について、大まかな疑問は解決すると思いますよ。

 

上場までのステップ

マザーズ市場への上場を前提とした場合の具体的なスケジュール等が記載されています。

また、マザーズ市場では利益などに関する上場の基準はありませんが、高い成長性が投資家に示せるか、という点が要件として必要になります。

基本的にこの点については主幹事証券が一次判断をしたうえで、東証の審査が行われます。

このため、この本を読むだけでも、まずは証券審査に話を付けられるかという点が関門ということが分かりますね。

 

上場審査の内容(有価証券上場規程第 214 条関係) ·

具体的な上場審査の内容が記載されています。

上場審査の内容については、有価証券上場規定という規定に基づき決定されていますが、当該内容を抜粋してくれています。

また、さらに上場審査に関するガイドラインや、審査のポイントについても当該規定と併せて記載がされており、項目だけではなく、どのような点について確認がされるかがより具体的になっていますね。

これから上場を考えている人は是非、自社の現状と審査のポイントなどを照らして確認をしてみるのが大事かと思います。

 

上場に伴う費用

上場審査に関する費用っていくらか知っていますか?

答えは、以下の章を確認してみましょう。

新規上場ハンドブック「上場に伴う費用

意外と安い?意外と高い?

皆さんはどう思うでしょうか?

なお、これ以外にも、監査法人への監査報酬や主幹事証券へのフィーの支払いなどを行っているため、これだけで済んでいるわけではありませんのでご承知おきください。

 

Ⅴ マザーズ事前チェックリスト

この章に記載されているチェックリストは、マザーズへの上場申請予定会社が上場準備を円滑に進めるための参考資料として作成されています。
マザーズ上場会社としての体制整備の観点から、上場申請の準備段階において確認しておくべきと考えられる一般的な事項を掲げてあります。

あくまでも一例ですが、イメージを思い描くことはできるのではないでしょうか。

 

いったん、内容のかいつまみについては以上です。

実際の内容については、是非、リンク集からたどってご自身で読んでみてくださいね。

各市場の新規上場ガイドブックへのリンク集

各書類へのリンクを張っておきました。

是非、違いなどを確認するのも勉強になるので見てみてくださいね。

 

市場第一部・市場第二部編

マザーズ編

JASDAQ編

TokyoProMarket編

その他の本の紹介

その他の本では、今度紹介させていただきますが、IPOに関する簡単な導入には以下の本がおすすめです。

具体的なIPO企業へのインタビューなどを通じて、IPOは何たるかを示してくれています。

ではでは、また別の機会に。

 

 

書評

Posted by CPAko